ザ・シンフォニカ 第26回定期演奏会

日時
1999年7月18日(日)14:00開演
(13:30開場予定)

場所
すみだトリフォニーホール(大ホール)

チケット価格
自由席: 2,500円

指揮
十束 尚宏

曲目
マーラー: さすらう若人の歌
バリトン: 小松英典
マーラー: 交響曲第6番「悲劇的」

チケット取扱い
第26回定演チラシ

指揮者の紹介
十束 尚宏(Naohiro Totsuka)
 1960年東京に生まれる。5歳よりピアノを高柳朗子氏に、15歳より指揮を高階正光氏に師事。桐朋学園大学音楽学部指揮科に入学、指揮を故森正、小澤征爾、秋山和慶、黒岩英臣、尾高忠明の各氏に師事。卒業後、同大学研究科に入学しさらに1年間研鑽を積む。
 大学3年在学中の1982年、第17回民音指揮者コンクールで第1位に入賞。
 1983年、民音入賞記念コンサートとして、各地のオーケストラを指揮。7〜8月にはボストン交響楽団主催のタングルウッド音楽祭にバークシャー・ミュージックセンターのフェローシップ・コンダクターとして招かれ、クーセヴィッキー指揮大賞を受賞する。
 1984年、ボストン交響楽団に副指揮者として招かれ研鑽を積み、新日本フィルハーモニー交響楽団第117回定期演奏会でデビュー。同年5月より1年間ベルリンに留学。留学期間中、再びタングルウッドにフェローシップ・コンダクターとして招かれる。2回のタングルウッドを通じ、レナード・バーンスタイン、アンドレ・プレヴィン、クルト・マズア、レナード・スラットキン、ジョセフ・シルヴァースタイン等に師事した。
 1985年「第11回若い芽のコンサート」にてNHK交響楽団を指揮。
 1986年4月には、ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会を指揮してヨーロッパ・デビューを飾る。
 1987年2月には、再びストックホルム・フィルに招待された。6月、ロッシーニの「シンデレラ」を指揮してオペラ・デビュー。
 1988年、ゾーリンゲン市立管弦楽団を指揮、好評を博した。
 1989年4月と1992年2月にはNHK交響楽団の定期演奏会を指揮し、非常に大きな注目を集める。そのほかにも日本の主要なオーケストラの定期演奏会にあいついで招かれている。
 1998年5月、ニュルンベルク市立歌劇場管弦楽団に客演し好評を博す。
 1988年群馬交響楽団の指揮者に就任、翌年4月から1992年3月まで正指揮者を務める。
 1992年〜97年東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団常任指揮者、1994年から1998年3月まで広島交響楽団の音楽監督。意欲的な活動を行っている。

 (1999年4月受領)

ソリストの紹介
バリトン: 小松 英典(Hidenori Komatsu)
 1975年、ハンブルクで宮廷歌手アーノルド・ヴァン・ミルに師事。1976年、リューベック国立音楽大学に入学。宮廷歌手エディット・ラング、ルネ・コロらに師事。1980年リューベック国立音楽大学リート・オラトリオ・オペラ科を卒業。
 1982年秋、ハンブルクを中心にブラームスの「美しきマゲローネのロマンス」によるリサイタルを行う。翌1983年1月、マドリッドでブラームスの「ドイツ・レクイエム」を歌い、またドイツ各地でシューベルトの「冬の旅」によるリサイタルを行った。同年4月、ベルリンでディートリッヒ・フィッシャー・ディスカウと共演。その他にもアーリーン・オジェー、エリー・アメリング、ハンナ・シュヴァルツ、クルト・モルなど著名な歌手と共演し、ザルツブルク音楽祭などヨーロッパの主要なフェスティバルにも参加している。オペラでもハンブルク、リューベックその他のドイツの名オペラ劇場に客演し、多くの作品に出演している。1990年にはR.シュトラウスの「サロメ」のヨカナーン、翌1991年プッチーニの「マノン・レスコー」のレスコー、1993年ベルリオーズの「ファウストの劫罰」のメフィストフェレス、1997年J.S.バッハの「マタイ受難曲」のイエス、1998年ツェムリンスキーの「叙情交響曲」において、それぞれ小澤征爾の指揮で出演、絶賛を浴びた。また、1992年2月に東京芸術劇場にてリサイタル「小松英典マーラーを歌う」を開催、各方面で評価を得、1994年9月に東京をはじめ各地でエディット・マティスとデュオ・リサイタル「シューマンの夕べ」を開催、絶賛されドイツ歌曲の第一人者としての評価を確立し、1997年10月にも東京・紀尾井ホールにてリサイタルを開催、高い評価を得た。
 レコーディングでの活動も目覚ましく、プッチーニの「蝶々夫人」(シノーポリ指揮、フレーニ、カレーラス:DG)、「日本歌曲」(ガーベン:Vic,Fon)、「世界の歌」(モル、ファズベンダー:Vic)などを録音しており、ファズベンダーとのデュエットCDはドイツ、フランスでレコード優秀賞を獲得した。また、マーラーの「子供の不思議な角笛」、クルト・ヴァイルのオペラ「七つの大罪」、H.P.ブロホヴィッツとのデュオなどを録音、ドイツのレコード会社より発売された。
 ドイツ政府より永久プロフェッサーの称号を授与。ブレーメン国立音楽大学教授。

 (1999年2月現在)

副指揮者の紹介
内藤 佳有(Karl Naito)
 東京生。東京大学工学部計数工学科卒業。同研究生を経て社会人となるが、’96年桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマ・コース(指揮専攻)に史上2人目として入学し、異色の音楽家として学内外で注目を集めている。
 ザ・シンフォニカの創立に参画し、’97年までチェロ首席奏者をつとめる。
 東京大学在学中から東京大学音楽部管弦楽団とジュネス・ミュジカル・シンフォニー・オーケストラを中心にピアニスト・チェリストとして活躍した。
 ピアニストとしてはその後東京都交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団、藤原歌劇団各団員ほか多くの音楽家と共演し、「日本の作曲家’97」、ロイヤルメトロポリタン管弦楽団、桐朋学園オーケストラなどの演奏会にも出演した。
 最近ではオルガニストとしても登場し話題を呼んでいる。
 指揮者としてこれまで東京オペラ・プロデュース「ロメオとジュリエット」・「オリー伯爵」、神奈川芸術文化財団「モモ」、越後オペラ「みるなの座敷」、桐朋学園「煙突掃除」等のオペラや、桐朋学園オーケストラ、尚美学園オーケストラ、東京大学音楽部管弦楽団、新交響楽団をはじめ各地のオーケストラ、また東京オペラシンガーズなどの合唱団に貢献する。
 これまでピアノを安藤仁一朗、前川幸子、小林仁、藤井一興、チェロを清水勝雄、毛利伯郎、室内楽を山口裕之、また指揮を堤俊作の各氏に師事する。
 現在二期会オペラスタジオ指揮者。

ザ・シンフォニカって、どんなオーケストラ?
 「いつまでもできる限りいい音楽をやりたい」という共通の情熱を持つメンバーが集まってオーケストラを作ったのは1986年。結成当時のメンバーの中心は大学を卒業してまだ日の浅い社会人でした。

 それから13年、私たちをとりまく社会は大きく変化し、団員それぞれの生活もまたさまざまに変わってきています。

 日々職場で家庭で仕事に追われる私たちが音楽性や技術を磨いていくのは難しく、毎回の演奏会のプログラムは私たちに重くのしかかってきます。しかし一人ひとりがここで音楽ができることに喜びを感じで、できる限り高いレベルの演奏を目指して、力をつくす。それが私たち「ザ・シンフォニカ」の最大の長所だと考えています。

 素晴らしい音楽から得られる何ものにも代え難い喜びを、聴きにきてくださるお客様と私たちで共有できれば最高です。

今後の演奏会情報
第27回定期演奏会:2000年2月6日(日)/昭和女子大学人見記念講堂/指揮: 今村 能/ベートーヴェン 交響曲第5番、他
第28回定期演奏会:2000年7月30日(日)/東京オペラシティ コンサートホール/指揮: 三石 精一/曲目未定